ぼく東奇譚

映像作家 東のブログ

屋久島③

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鋭角に対面。(記事的に)

 

登山スタートが午前9時頃。ちょくちょく休憩や撮影で立ち止まったとは言え、目的の縄文杉との対面は午後4時頃だったのでおよそ7時間程歩いた計算になります。

 

樹齢およそ3000年。日本は縄文時代の晩期です。電気も無かった時代からここに在る訳で、僕たちが知ってる歴史上のこの事件もあの事件も、善い日も悪い日もここに生きながら屹立していたという事実。これは凄いことではないでしょうか。

 

月並みな表現ですが感動しました。本当に来てよかった。

 

そんなこんなで縄文杉の撮影も無事やり遂せ、1日目の宿へ向かいます。

縄文杉から10分ほど歩いたところに高塚小屋という避難小屋があり、無料で素泊まりができました。

 

三階建てのログハウスのような建物で最近建て直ししたらしく、木のいい匂いがしてとても快適でした。トイレも近くにあり水汲み場も10分程の場所にあります。

シーズン中は混むこともあるようですが僕の行った時は4グループ8人ほどしか居られずそういう意味でも快適でした。

 

(三階から外を眺められる仕様)

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(服を乾かしたりできる仕様)

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やっと寝床も決まり少し休憩。他の登山者の方々も銘銘休まれたり晩御飯の準備をされたりしていた様。

 

他の登山者の方と話をしました。

 

京都から来られた70歳を超えるおばあさん(本当に驚いた。数年越しの想いだったそうな)や、先の震災(宮城県石巻市)で直接的に被災された経験をお持ちの方と被災地の現状や原発の話をしたり、酒が無くて困っていた僕にスコッチをご馳走して貰ったり、お返しのつもりで笑い話を披露したり。

 

縄文杉を見て直ぐにここで原発の話をした経験が今回の縄文杉を使う作品の方向性を考える上で重要なヒントになりました

 

 

そうこうしている内に今回の屋久島の旅で後半の運命(後述)を共にする事になる男が現れます。

 

 

 

 

 

 

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彼です。(ハーフで日仏ハーフを撮影したことになる)

 

 

一人でヒッチハイクの旅をしているというフランス人の彼とは実は行きのフェリーでも一緒でした。凄い偶然。しかもなんと彼はバスに乗らず港からここまで歩いて来たとの事。とんでもない健脚の持ち主です。

 

その他にも入山口でツーショットに四苦八苦していたので写真を撮ってあげたカップルともこの小屋で再会したりと嬉しい偶然などなどありながら、居合わせた方々と日が落ちてお互いの顔が全く見えなくなっても楽しく話をして、とてもいい時間でした。

 

 特別な雰囲気の中就寝。

 

 

 

ここからは屋久島脱出編。余談的な記事になります。

 

 

④へつづく